・玄米と全粒粉ってどんな違いがある?
・健康的な食事づくりに玄米・全粒紛を取り入れたい!
わかりやすく解説しました!
「玄米」や「全粒粉」入りの食品っていうとなんとなくからだに良さそうな気がしますよね。
今回は似ているようで違う、「玄米」と「全粒粉」の違いを比較してみました。
また、玄米や全粒粉を含む「全粒穀物」と呼ばれる食べものについても解説しています。
「全粒穀物」の良さを知ると、もったいなくて食べずにいられないかもしれません!
【玄米と全粒粉を比較】何が違う?
どちらもからだにいい食材として知られている「玄米」と「全粒粉」。
ですが、「米」と「小麦」なので中身はまったく別、異なる点がいろいろとありますが、今回は3つの違いについて比較しました。
比較① 玄米はお米、全粒粉は小麦
すでにご存じの人も多いと思いますが、一応説明しておきますね。
- 玄米は「お米」
- 全粒粉は「小麦」
です。
また、【白米と玄米】、【小麦粉と全粒粉】の違いはなにかというと、
- お米の表皮や胚芽を取りのぞいたものが「白米」、
残したものが「玄米」 - 小麦の表皮や胚芽を取りのぞいたものが「小麦粉」、
残したものを「全粒粉」
だから、全粒粉は「小麦の玄米」って例えられることもあります
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比較② 栄養素が違う
玄米はお米、全粒粉は小麦なので栄養素も大きくちがいがあります。
▼こちらは、玄米と全粒粉の栄養成分の比較表です▼
玄米と全粒粉で、成分が大きく異なる部分にオレンジ色で色をつけてあります。
玄米はビタミンB1と脂質が、全粒粉はたんぱく質と不溶性食物繊維が突出していることがわかります。
玄米も全粒粉も、「表皮や胚芽が残っている」という点は同じなのでどちらも栄養豊富な食べものであることは間違いないです。
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玄米パンとふつうのパンなら、どちらが体にいい?
玄米パンは、小麦粉のかわりに玄米粉を使って焼いたパン。
全粒粉パンは、小麦粉の強力粉の代わりに全粒粉の強力粉を使って焼いたパンです。
玄米パンも全粒粉パンも、
- 栄養が豊富に含まれている
- GI値が低く、血糖値の上昇が緩やか
であるので、ふつうの小麦粉を使ったパンに比べるとからだにいいといえるでしょう。
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比較③ グルテンの有無
小麦にはグルテンがふくまれており、米にはグルテンがふくまれていません。
ですので、
- 全粒粉・・・グルテン有り
- 玄米・・・グルテンなし(グルテンフリー)
というちがいがあります。
グルテンは食品に粘り気と弾力を与えるため、美味しくする効果がありますが、その粘り気のせいで消化しにくく腸内環境に悪影響をあたえるといわれています。
健康目的で、グルテンフリーを選ぶ人も増えています
アレルギーの人だけがグルテンフリーにするわけじゃないんだね
ちなみに、グルテンがないとパンをつくることができません(膨らまない)。
市販されているパン用の玄米粉や米粉は、グルテンを別に添加して販売されています。
玄米と全粒粉の共通点は「全粒穀物」
玄米と全粒粉はともに「全粒穀物(ホールフード)」といわれています。
全粒穀物とは、表皮や胚芽を残したままの状態の穀物のことをいいます。
表皮や胚芽部分には多くの栄養が含まれているので、精製穀物よりも全粒穀物のほうがからだにいいといわれています。
【精製穀物とは?】
表皮をとりのぞいた穀物のこと。白米や小麦粉も精製穀物です。
例えば、表皮や胚芽ごと粉にした全粒粉は、ビタミンB群が小麦粉に比べ約4倍。
とくに疲労回復などに効果があるビタミンB1が豊富です。
まるごと食べられるので、まるごと栄養が摂れるんです
また、玄米は
- 食物繊維・・・白米の6倍
- ビタミンB1・・・白米の8倍
- ビタミンB6・・・白米の10倍
- 鉄・・・白米6倍
- 葉酸・・・白米の3.5倍
こんなに栄養豊富なんです。
精製した穀物は、そのほとんどが炭水化物になってしまい、ビタミン・たんぱく質・ミネラル・食物繊維などの貴重な栄養成分を失ってしまうことになるのです。
なんてもったいないの~!
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なぜ、精製食物が多く食べられているのか
栄養を捨ててまで、なんで白米や小麦粉ばかり食べられてるの?
一言でいうと、「おいしいから」!
こんなに栄養的にもすぐれている全粒穀物なのに、あまり食べられていない理由は
「精製されたものがおいしいから」
玄米や全粒粉がまずいわけではないんです。
でも、白米や薄力粉など食べた感じがやわらかくふわっとしているものは万人に「おいしい」と感じられるのでしょう。
江戸時代に庶民が白米を食べるようになってからずっと、日本人のごはんの主流は白米です。
白米でビタミン不足に
「白米のおいしさ」と引き換えに多くの栄養成分を失い、健康を失ったといえます。
昔、江戸では脚気という病気が流行りましたが、これはビタミンB1不足が原因。
ちょうど、庶民の主食が玄米から白米に切り替わったタイミングで、この脚気が流行り出しました。
以前は、庶民の主食は玄米だったため栄養不足にはならなかったのですが、白米を食べる様になり玄米の栄養が摂れなくなりました。
そのため、ビタミンB1などの栄養が足りなくなって脚気にかかる人が増えた、ということです。
それだけ、玄米には栄養が豊富に含まれていたってことです
現代では、昔より栄養不足の心配はなさそうに思えますが、外食やインスタント食品ばかり食べていると「現代型の栄養失調」になることもありえます。
【現代型栄養失調とは?】
摂取カロリーは足りているのに、特定の栄養が不足し身体の不調につながること。
その多くは、極端なダイエット・インスタント食品・コンビニ弁当などによるかたよった食生活が原因です。
【玄米と全粒粉の違い比較】のまとめ
今回は、「玄米」と「全粒粉」の違いを比較して紹介いたしました。
おもな違いは
- 玄米はお米で、全粒粉は小麦
- 栄養素がちがう
- 玄米はグルテンフリー、全粒粉はグルテンを含む
玄米と全粒粉の共通点としては、”からだにいい”「全粒穀物」であるということです。
精製された”白い食べもの”より、素材まるごとの「茶色い食べもの=全粒穀物」を選ぶようにするだけで、かんたんに健康的な食事にすることができます。
家族の健康を考えて、まいにちの食事を作る忙しいママさんへ!
玄米や全粒粉を取り入れて、ラクして健康的な食事にしちゃいましょう~
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